2013年 三島市での終見記録

2013年 三島市での終見の記録は…

12月21日でした。

谷田でモンシロチョウとヤマトシジミ(これは採集もしました)、柳郷地でモンシロチョウの成虫の姿を目撃しています。

 


2013.11.10.(日) 秋の八重山 2日目

前日夕飯に食べなれない良い肉を食って腹がびっくりしたせいか、朝5時過ぎから強烈な腹痛に見舞われ、変な自律神経系の反射が誘因となって発作性心房細動という不整脈が出てしまいました。別に命にかかわるものではないのですけど、動くと脈が速くなって苦しいことこの上なし。早く元に戻ることを期待したのですが、スタートの8時半になっても全く戻る気配がないまま2日目の石垣での採集へ出発となりました。

屋良部・平久保・久宇良と見て回ったものの、めぼしいものもおらず、その間不整脈も治らず、三角紙に包まれる蝶もろくに増えないまま時間だけが経っていきました。

次に向かったのが桃里。その名の通り月桃の多い場所。そう、取りこぼしのオオシロモンを狙っての訪問です。K氏と二手に分かれての探索。しかしなかなか見つからず諦めかけたその時K氏からcall!いたよ、と。全く現金なもので、そのコールを聞いた瞬間、不整脈が元に戻って…元気が出ちゃったかも!急いでK氏の元へ駆けつけ、静かに止まって私の到着を待ってくれていたオオシロモンを無事ネットに入れることができました。今回の採集行4種目の初物を得た瞬間でした。

その後数カ所を巡って終了。空港まで送っていただいてそこでK氏とは再会を誓ってお別れ。

この日は羽田の天候が悪く、到着待ちの飛行機が羽田上空に群れているとのことで出発が大幅に遅れ、当然到着も同じだけ遅れて、帰宅は深夜1時前になってしまいました。

2013.11.9.(土) 秋の八重山 1日目

八重山に行って来ました。11月9日・10日の1泊2日強行軍は昨年と同様。時期も全く同じです。見られる種には、どんな違いがあるのか…

朝1番の直行便で新石垣空港に降りたのは10時少し前。ガイドをお願いしてあったK氏のお出迎えを受け、あいさつもそこそこに港へ直行。11時の船で西表上原に渡っての採集の予定。余裕で船には間に合いました。

天気は良いのですが、行ったことのある方なら納得されると思うのですけど、あの船ですのでお世辞にも快適とは言えないクルージングで西表の地に立ったのは12時少し前。およそ10年ぶりの西表。

車を借りて、まずは港にほど近いタイワンヒメシジミのポイントへ。地面すれすれを翔んでいて小さくて見にくくて採りづらいのなんの…。でも、ごく狭い範囲にもかかわらず群れ飛ぶのを見ることができ、30~40分ほどの採集で、持参した100数十本のフィルムケース型容器が8割方埋まってしまいました。自己採集初物1種目。

続いて白浜。シロウラナミ。シュクシャの群落には多数見られ、交尾個体も撮影できました。これで自己初採集品2種目。

最後に月ヶ浜。大きなホテルが建ったりで昔の面影もない場所ですが、タイワンキマダラは健在でした。

実はこの日、港でK氏の知り合いの同業者に出会い、シロモンクロシジミのうわさを聞いてやってきたとの話を聞いていました。場所が定かでなく、雲をつかむような話だったようで、全く期待していなかったのですが…なんと某所でそのシロモンクロ♀を採集してしまいました。タイワンクロボシかと思ってネットに入れ、表に白斑が出ていて裏に黒点がなくて早くもバリバリの低温期型と思って取り込んだら…これがシロモンクロ。期せずして初採集品さらに1種追加になっています。

帰りの船は大揺れ。真っ暗になってから、やっと石垣にたどり着き、夕飯はちょいと奮発して石垣牛ステーキを頂いちゃいました。

 


2013.10.13.(日) 秋の蝶 2か所転戦

秋の蝶を求めて2か所転戦してきました。

1カ所目、甲府に近いシルビア。昨年9月になんとか1♀仕留めた場所で、時期は良いと思ったのですが全く確認できませんでした。ヤマトとウラナミシジミばかり。ウラナミシジミは幼虫期間の暑さがたたって期間が短くなったためか、それこそヤマトより小さいのではないかと思われるような矮小個体もいくつか見られました。展翅が出来たら比較個体と並べて画像を出します。

2カ所目は夏にツマグロキチョウを多数確認した大井川流域。先の台風で少々増水したため、発生場所が中洲のような状態になり、その中洲のてっぺんはそのままでしたが、縁に近いところは流されてしまっていました。発生が少し早く進んでいるのか、秋型グロキもいくつか見かけましたが汚損が進んでいる個体も混じりました。裏の赤い個体は1頭のみ確認しました。ミヤマシジミは多数発生。完全復活をとげたようです。ちなみに復活場所は、よほどの増水でない限り流されそうもない場所ですので、当面は安心……かな?メスを持ち帰り産卵させたら、今の所産卵ケースの外から見える範囲でも20卵くらい産んでいます。

 


2013.9.22.(日) 秋の北富士

秋の北富士に行ってきました。

9月半ばくらいまでならヒメシロなんかも見られるだろうと思いつつ、天候に見放されていたため、遅い訪問になってしまいました。

一面ススキの穂がなびいていて、すっかり秋の装い。

蝶もろくにおらず、生き残りのミヤマシジミと、休眠し損ねたヤマキチョウをチョボチョボと拾ったのみ。次男の初物を増やしたかったのですがそれもかなわず。

押し花つくり用の秋の花を次女と摘んで、昼には北富士を後にしました。

 


2013.9.21.(土) 安倍川

午前仕事。12時30分の定刻に上がって、その足で安倍川のミヤマシジミを見に行ってきました。

2年前の台風で大打撃を受けたので、どうかと思いましたが…

見事に復活をとげていました。

かつて成果の出た場所を3か所巡りましたが、残念ながら復活していたのはそのうちの1か所のみ。でもそこでは、至る所で交尾を迫る行動や、実際に交尾中のシーンなど、最盛期の活発な活動が確認でき、個体数も非常に多くて嬉しくなりました。

具体的な場所は知らないのですが、静昆が積極的に生息環境保全に力を入れており、復活したところも手が入ったからでしょうか。

残り2か所は、生息地自体の環境が全く変わってしまっていて、背の高い草がボーボー。コマツナギも見られず、当面というか、手を加えなければ今後いつになっても決して復活は望めない感じでした。

 


2013.9.14.(土) 天竜川&大井川

白川村のギフや本栖のホシチャでご一緒した関西の蝶友を招いて、県内河川敷での採集を試みました。

天竜川の有名所で待ち合わせて川原を探索。あわよくばウラナミジャノメでも、と思っていたのですが、まあ蝶の少ないこと。ボロボロのツマグロキチョウや、ヒメウラナミジャノメ、ツバメシジミといった超駄蝶しか見られませんでした。産地自体がダメなのか、時期が悪いのか、はたまたポイント選択が下手なのか、あるいはすべて正解だけど普段の行いが悪くて天に見放されたのか…。

早々にギブアップ、大井川の8月に行ったクラシカルポイントへ転戦しました。そこでは、(クロ)コムラサキが8月の時以上に多数見られ、ツマグロキチョウも相変わらずでした。ミヤマシジミはなかなか見つからず、やはり復活はまだ先かと思ったのですが、一番いそうもないような場所でわずかながら発生していました。同行の蝶友は静岡県ラベルのミヤマシジミが初ということで、数は非常に少なかったのですが蝶果に満足されたようで、納得の1日だったようです。

写真はミヤマシジミ♀とコムラサキの交尾。コムラサキは左が♂でクロコ、相方の♀は褐色型の中でも特に黄色味が強い部類に入りそうな、両極端のペアでした。

 


2013.8.下旬 京都大阪方面

京都南部を流れる川沿い2か所と、奈良県境にほど近い大阪府内某所にウラナミジャノメを採集に行ってきました。

現時点では対馬産と本土産は別亜種ではあるものの種としては1種。対馬での採集経験があるので、カウント1ですが、実は本土では採集経験がなかった……。いつ何時別種になるかもわかりませんので、今のうちにカバーしておこうと考えた次第です。

まずは京都のポイントその1。予想外に早く到着してしまい、朝露でぐちゃぐちゃな草むらに入る気にもならず、移動の間に良い時間帯になることを見越して大阪を先に見ることとしました。

おおよそのポイントは聞いていたので迷うことなく到達。すぐにウラナミジャノメ系を発見しネットインするもヒメ。でも過剰紋。幸先よし。次にあらわれたのもネットイン。これが本物でした。本土産との初お目見えもあっさりしたものでした。その後、かたまっている場所も発見でき、満足して京都へ。先にその2のポイントを覗き、ここでもごく狭い範囲にもかかわらず結構な数を集めることができました。最後に、京都のその1に戻り探すも、ここは日影がろくにない場所で、人家周辺でわずかにみられるだけでした。たまたま出会った近所のおじさんが、ご自宅の庭を開放してくれ、そして一緒になって探してくれましたが残念ながらそのお宅はヒメウラナミジャノメの宝庫でした。

十分満足のいく成果が得られ、午後の早い時間に早々に切り上げて明るいうちに帰宅となりました。

 


2013.8.11.(日) 2度目の北富士

先週に続き今シーズン2度目の北富士。

採集品目は、先週採れたものでもいくつか終了したり、採集に適さぬ汚損状態になったりで、成績は極めてよくないものでした。記載するまでも無い感。

ゴマは少々増えた印象ですが、もうスレキレ混じりで、今後の爆発的増加はまったく見込めないと思われます。可能性が残っているのはヤマキとヒメシロくらいのものでしょうか。

この日一番多かったのは…………………採集者!

これまでの蝶人生で、一日での遭遇採集者数は群を抜いてトップです。


2013.8.10(土) 大井川流域

大井川流域の、クラシカルな採集地に行ってきました。

目的は、コムラサキ(黒色型)とミヤマシジミとツマグロキチョウ。

特にミヤマ・グロキは、2年前に連続して直撃を受けた台風による大濁流で産地ごとえぐるように流されて跡形もなくなってしまった場所です。

まずコムラサキ。ここは台風でも無事だったところで、予想に違わずクロコムラも出迎えてくれました。おおよそ半々くらいでクロでした。効率が良い樹液の出る木が見つからず、現地で出合ったクワガタ採りの少年に樹液の出る木を聞いたのですが、樹液量が少なく、見つかったのはコクワガタだけでした。

ミヤマは…コマツナギのなんとか残ったところでなんとか生き延びていてくれました。今後の増加を期待したいところ。

グロキは、以前の産地から100m程度下流の対岸にカワラケツメイの大群落が新たに形成されており、そこで夏型が大発生していました。

私は秋型の角ばった形態がお好みで、秋にも多数が見られることを期待させる結果でした。


2013.8.4.(日) 北富士演習場

8月4日の一般立ち入り可能日に、北富士演習場に入ってきました。結果のご報告です。

結論から言いますと、早めに進んでいる種と、例年並みの種が認められました。

ゴマは例年通りかやや早め

ミヤマシジミは綺麗なのからボロまで混在

ヒメシロは昨年同様この時期には全くおらず完品2頭のみ

ヤマキ例年通り出始め

キマモ早めに出たようでもう遅くボロばっか

ムモンアカ完品で例年通り

ホシチャボロで例年通り

クロシ♀のみ綺麗で例年通り    といったところでしょうか。

 

地元の蝶友の案内も兼ねていて、彼は自己初野外採集種11種というとんでもない結果に狂喜しており、案内の甲斐があったというものです。

 

そんな中、私の方は画像のような個体が採集できたことが一番の収穫でしょうか。以前ヤマキ(標本フォトギャラリーに提示済み)を採ったのもここですし、他にもいくつか記録を聞いており、出現頻度の高い場所と思われますので、前日からなんとか仕留めたいと家内にも予告していたのですが、実際採れるなんて…。こんなのを狙って採りに行って本当に採れたのなんか、蝶歴長しと言えども初めてのことです。

これでモザイク含めた雌雄型野外採集連続年数が4年に伸びました。

 

コマツナギに留まらせて翅を開くのを待って撮影したのと、真っ二つに分かれている交尾器を何とか撮影した画像です。野外での自然状態での撮影でないところがお恥ずかしいです。展翅が出来上がりましたら、またギャラリーの方に追加提示しておきます。


2013.7.21.(日) 本栖再び

関西からの蝶友のご案内と、次女の誕生日記念日ラベル確保目的を兼ねて、2週連続で本栖に行ってきました。

7時半くらいに到着、やっと動き出しのようなホシチャを拾っているうちに、気温もぐんぐん上がり日当たり最高で、一気にテリ張りの時間に突入。一通り蝶友をご案内した後、バラバラに散って採集。

実は、草原の中をやたら歩けばいいわけでなく、テリ張り時にホシチャが執拗にこだわって集まる環境ってのを、何回となく通う中でやっと発見し、その法則に従って見回ったところ…面白いように発見でき、さらに一度さらった場所でも数分で次のが入ってきている状態。先週の予想どおり、最盛期だったようです。

流れ解散の形で私が早く切り上げたため、最終的な蝶友の成果はまだお聞きしていませんが、私の成果はといいますと、10時過ぎに終了して(実質採集時間2時間半くらい)……ホシチャ40頭弱でした。

採集テクを獲得してからというもの、年ごとに1回の採集数がどんどん伸びてきています。

一度、丸一日採集しまくって、何頭くらいまで行けるのかにチャレンジしてみたいとも思いますが、意味がないのでそんな馬鹿な行為はやめておきます。毎年手ごろな数だけ頂いて来るに留めれば、翌年もまた楽しめますからね。

次女の産まれた時間の採集品もホシチャで確保でき、ラベルこだわり派としては目的を完結できました。

 


2013.7.14.(日) 富士宮&本栖高原

毎年恒例行事のようになっています富士宮&本栖高原へ出かけてきました。

富士宮はクロシジミの撮影、本栖はホシチャメインの五目です。

まず富士宮。朝6時くらいに到着し、動きの鈍い奴をゆっくり撮影しようと思いましたが、逆にまだ動か無すぎてか、全く出てきてくれず姿も見れませんでした。

先に本栖で楽しむ方針としました。本栖のポイント入口には1台も車もなく、ゆっくりできそうな雰囲気でした。ポイントに入るとまずはヒメシジミがお出迎え。嫌な予感。通常ホシチャの時期にはヒメは消えているはず…。7時を過ぎて気温も上がり傾向を示しだしたら…今度はコキマダラが大量に飛び回りはじめました。この時点でホシチャは少々フライング気味であることが確定。本来ホシチャがテリを張る場所にコキマが入っていて近づいて来る個体と喧嘩するので、たとえホシチャが出ていても入り込む余地なし。結局偶然の出会いの羽化したてピカピカの走りの個体3頭を見るにとどまりました。ミヤマカラスシジミは例によって大発生。時々つまむだけの採集でもあっという間に15頭くらいは三角紙に包まれることになります。他にこれも出たてのウラギンスジヒョウモン多数。くすんだオレンジのウラギンヒョウモン(汚損)の中にひときわ鮮やかなオレンジが非常に目立ちます。

本栖のベストは、今度の週末と読みました。

9時半に本栖を切り上げ、富士宮再訪。出てました。やっと翔ぶ時間になったのか、多数の個体が姿を見せてくれました。採集禁止の効果なのか、はたまたそういうことに関係なく個体数は多いのか…。残念ながらオスは敏感でモデルにはなってくれませんでしたが、多数見たうちの3頭がモデルになってくれました。

富士宮市街に入ってすぐの焼きそば屋さんがいつもテイクアウトする店で、11時の開店を待ってミックス焼きそばと川エビのから揚げ(これが美味いんだ…)を購入し、冷めないうちにあわてて帰宅し、皆でゆっくり焼きそばの昼食となりました。

この日、富士宮で長靴内に何かかぶれの元(毒蛾が限りなく可能性高し)が入ってしまったようで、帰宅後左下腿末梢側が発疹と浮腫でえらい目にあいました。服や靴の隙間がないように準備することの大切さを改めて痛感です。

 

画像を下に示します。上段左から、本栖のホシチャバネ、富士宮のクロシジミ新鮮個体、用済みのようなボロボロ個体、下段に移ってチョイ欠けの脂の乗り切った個体、そしてかぶれた足の写真。足の発疹の出方からは典型的な毒蛾皮膚炎だと思います。自分に起こるとその時は冷静でいられなくなり、何が起こったのか不安になりますが、もし逆に診る立場だったなら、その場で容易に診断つけていたと思います。


2013.6.末日 岡山県内ゼフと薄色

鳥取キマルリの所でもちょこっと言及しましたが、6月末に中国地方に出張で出かけました。空いた時間や、1日の業務終了後、そしてすべての業務が終わった後の日曜日を利用して、周辺のいくつかのポイントを巡ってきました。

まずは吉備高原周辺。ここはゼフ狙い。6月10日前後にヒロオビが出始めたと情報が入っていてどうなることかと思いましたが、ほんの数キロしか離れていないようなところでも発生時期はだいぶ異なるようで、10日に出始めたと聞いた場所はやはりヒロオビはもう見られませんでしたが、そこ以外の2か所で確認できました。オスは汚損が進んでいましたが、テリトリーを張っているところも観察できました。♀はどれもピカピカ。腹も膨れておらず、これから成熟産卵になるような感じでした。他にウラジロ・ウスイロオナガ・ウラナミアカなどが多数みられ、またクロミドリも3ペアほど採集できました。中国地方というと特産のヒロオビがまず思い浮かぶかと思いますが、どうもクロミドリが貴重品の模様。現地でお会いした方が、クロミを採ったと話した途端目の色を変えてクヌギを叩きはじめました。広島のクロミはネットオークションなんかでも出品されて目にすることがありますが、岡山のクロミはあまり聞きません。今回ヒロオビが初めてでしたので自己採集種1種追加。

日曜は岡山の蝶友に案内されて恩原高原へ。初めての中国山地のヒメシジミやジョウザン・ハヤシといったミドリシジミに喜びつつ、ネックの一つだったウスイロモドキ観察へ。例年だと7月に入ってから発生してくるようですが今年は発生が早く進んでいますので期待大。広大な草原を朝露でぐちゃぐちゃになりながら散策すること1時間。やっと走りのピカピカの個体と巡り合えました。やはり保護されているとはいえ、相当数が減って危機的状態であることに変わりはないようで、この日は3回の目撃にとどまっています。一応自分の規定からは、ウスイロモドキは見るだけでOK。先のヒロオビと合わせて自己採集種数がやっと230種の大台に乗りました。

帰宅の関係で昼に切り上げ、出張兼採集は終了と相成りました。


2013.6.下旬某日 鳥取砂丘キマルリ

6月下旬の某休日、無謀かとも思いながら鳥取砂丘まで日帰りを強行しました。

朝2時発。途中1時間ほど仮眠を入れましたが、伊豆縦貫ー新東名ー東名ー伊勢ー新名神ー京滋ー名神ー中国道ー鳥取道と、ほぼすべての行程を自動車専用道路で走り抜け、9時過ぎには砂丘で叩き出しを始めていました。

前日まで悪天候で強風だったせいか、叩けども叩けども全く出てきません。下を向いてトボトボと引き返していたら…地面を何か這っている…キマルリでした。ノーマルタイプ、ボロ。前日までの風でみな下に降りちゃっていたのかもしれません。

と、その時、ある蝶友から偶然お電話が。砂丘にいる話をしたところ、テリ時間以外の採集テクニックを細かく伝授していただくことができました。その後そのテクニックに従って採集したところ…出るわ出るわ…。テリ時間に一つずつ拾うのなんて効率悪くていただけない、という言葉が納得できました。テリ前までに30頭ほど、テリ中に数頭追加して終了。

日が変わらないうちに帰宅。キマルリのテリ終了を待って帰宅してもその日のうちに帰着できることがわかりました。

トラ3頭ネグロ6頭混じりでした。

同所に1週後に出張の合間にもう一度顔出しましたが、もう時期はお終い。この日も同様の手段で25頭くらい仕留め、ネグロ10頭混じりでした。

目の前に止まったところを撮影。胴体から足の部分が切れちゃいました。

私の身長がもう15cm高かったら綺麗に撮影できたのではないかと思います。

2回の採集品の一部。右から2列目の縦3頭が今一判りづらいですがトラ。

左12頭みたいなやつを、程度の差こそありますが、一般的にネグロと呼ぶのではないかと思います。真ん中の列の一番上が気に入っています。

一番左の列は色合いが写真にすると若干黄色が濃くてトラネグロのようにも見えちゃいますが…たぶん写真撮影時の光の加減だと思います。

右のはみ出た1頭は逆に線が細くなって、他の個体は繋がって線になっているところが途切れて点になるような、黒の退化した個体です。


2013.6.上旬某日 長岡市超赤

6月某日、新潟県長岡市(旧栃尾市)内数カ所にチョウセンアカシジミを見に行ってきました。私自身チョーアカは初挑戦。飼育では譲り受けた卵をいやというほど親にしていますが、野外ではまだ見たことがなく、自己採集種を1種増やす大チャンスです。

まず、有名な杉沢町を覗いてみましたが、トネリコの並木があるとされているところは道路拡張工事ですべて伐採。跡形もありませんでした。早々に諦め本来の目的の上塩や塩新町といった部落へ。

ある所から発行された採集案内も参考にしていたのですが、今年発行の案内にもかかわらず、残念ながらマップにマークのついているトネリコはかなりのものが切られ、また残っていても所有者さんに話を聞いたら数年発生を見ていない、というものばかりでした。

仕方なく車で流しながら、遠目でトネリコらしき並びがあるとそこに乗り付けて叩いてみる、という行為を繰り返していましたが、何のことはない、マップに載っていない多数のトネリコが見つかり、ことごとく生息が確認できました(マップに載っていなくて良好な樹の方が多かったという方が正しい)。

裏の明るいウラキンや真っ黒なウスバシロなども副産物で採集でき、有意義な1日になっております。

結局上記2部落を含め、4部落8か所で採集できました。

鮮度は良好。♂が大部分で、まだ発生初期だったのではないかと思います。

これで国内自己採集種も230種目前に迫りました。

地元の方と気軽にあいさつしますと、個人の敷地内でも気分良く採らせてくれます。バイクで通りかかったおじいさんが、わざわざ一緒にあいさつに出向いてくれたりもしました。マナーって非常に大切であるということを改めて痛感いたしました。


2013.5.31(金) 三島市内ミドリシジミ

三島市内ミドリシジミを見に行ってきました。

暦はギリギリですがまだ5月。なのに多数が出ていました。

初めての5月の野外採集ラベルを得ることができました。

もうすでにメスも多数。通常のA・B・O・AB・OAはどの型もまんべんなく見られますし、微B型とか、OAB型とか、表Oでも裏は激Aが浮き出ているものなど、非常に多彩なバリエーションが例年通り楽しめています。

 

ここで、ある懸念事項がやっと解決。

実は先日自宅横で見たことのない大きなシロチョウが舞っているのに遭遇。飛び方からは巨大ウスバシロ、あるいは小型オオゴマダラって感じ。網を取りに戻っている間に姿を消していました。何だかわからず悶々としていましたが…今日偶然まったく同じような蝶がハンノキ林のヘリに生えたエノキに絡んでいるのを目撃しました。ここまで書けば分かりますね。正体は真っ白で巨大なアカボシゴマダラ春型メスでした。スッキリ。


2013.5.26.(日) 松本のクロツバメ

2日目は北信の場所を変えたところを攻めようと思っていたのですが、どうも今ひとつ天気が芳しくありませんでした。悩んだ挙句目的変更。松本のクロツバメに寄って、本栖を覗いて早目の帰宅の方針としました。

宿を発って1時間半で梓川河原のポイントに到着。はしりのミヤマシジミわずか、クロツは…第1化なのか2化なのか…鮮度はまちまちでした。

そんな中、1頭面白い固体が入りました。写真に示したように、黒点が外縁を除いて消失したパイパン型。低温処理などではこういう個体を見たことがありますが、野外採集ではなかなか得難く、貴重かと思います。

その後寄った本栖は、ウスバシロ出たて(黄色い体毛が鮮やかでした)、他はピッカピッカのギンイチモンジセセリ春型を多数見ただけ。それ以外の種は全く見もしませんでした。


2013.5.25.(土) 北信ギフチョウ

北信地方のギフ探索に行って来ました。

3時発。ポイントには7時過ぎに到着。場所の詳細は避けますが、ブナの森の林床を発生地とした個体群です。低地から高い標高まで順に発生する場所ですのでいつ行っても適期になっている標高があるはず…

今年も残雪は、昨年と同じ感じ。一旦標高を上げて残雪の状態を一通り観察して、やはり昨年同時期に成果が出た場所がベストと判断しました。

到着時すでに気温も高く、いつ飛び出してもおかしくない状況。待つこと20分。上空から突然降ってきました。スレキレの♂。たぶん樹上で夜を越した個体が動き出したのでしょう。733分、名実ともにジンクス払拭した瞬間でした。

その後ポツポツと現れましたが、皆今ひとつの鮮度。今にもくたばりそうな♀も見られ、盛期は1週前だったと思われました。本来なら少し上に行けばいいのでしょうけど、今回は厚い残雪のギリギリ手前まで登っているので、それ以上標高も上げられず、そこで粘るしかありませんでした。

結局、まともなものは写真の1♀のみ。赤が3個上がって、後翅の中央の黒条の真ん中に黄色のカットインが入っていて結構かっこいい固体でした。

同業は、声をかけてきた2名に遭遇しましたが、車で通過されただけ。色合いが特徴的とのことでコルリクワガタを狙った甲虫屋さんが多数詰めかけていました。

この日は近くの温泉に宿泊。翌日に期待…。


2013.5.19.(日) ゼフ開幕!

名実ともに文句の出ないギフ開幕をめざし、もうしばらくは遅めの発生地への遠征が可能だろうと目論んで、どこかいい所がないか思案している今日この頃、低地ではなんとゼフが開幕してしまいました。

5月19日15時、天候曇り。

家の前で子供の自転車の練習をしていたら大きめのシジミが不規則に飛び回っていて、手元にあった子供用の虫捕り網で難なく採集。ウラゴマダラシジミ♂でした。

野外ゼフの開幕です。今まで最速は2007年の5月20日でしたので、たった1日ですが初見の記録更新です。

今年はもしかしたら市内のミドリシジミは5月ラベルが狙えるかもしれません。30日か31日にでも、うまい理由を考えて早退して夕方叩きに行ってこようかなあ…。


2013.5.3.(金)~4.(土) ギフチョウ片目開眼

知人の案内で岐阜県白川村に行ってきました。

 

初めにお断り。この地、村域全体がギフは種指定で採集禁止ですのでご注意。

 

まず3日。最初に、数が安定して多いと言われている馬狩へ。天候悪し。気温低し。姿見ず。早々に断念。次いで平瀬地区へ。ここで片目開眼。全部で7~8頭くらいの観察が可能でした。

この日はこれだけ。

4日。蛭が野の知人の別荘に宿泊した関係で、近場から開始。旧高鷲村内で3頭確認。もともと少ない場所とのことで、再び馬狩へ転戦。やはりダメ。食草の感じは非常に良かったのですけど、4月の低温が響いたのか…4月末から発生していたとの情報もありましたが、1週間たってもわずか2~3頭を目撃した程度。発生の遅れなら良いのですけど、低温で蛹死亡が大量発生し、そもそもの発生個体数が少なかったとすれば、来年以降にも響きそうな、そんな印象を受けた蝶行でした。

 

とりあえず…嫌なジンクスは破ったと言えるのか…

禁止地区で保護されている個体を見てOKとするのは、自分自身なんだか納得できなくて……。難易度の高い場所で、完全なジンクス払拭をしたいものです。

 


2013.4.27.(土)伊豆半島北部のアゲハ系

前日の天気予報では、新潟方面のギフチョウの良さそうな場所は軒並み雨。ギフチョウのいない伊豆はピカピカの晴れ。

一夜明けて当日、その通りの天気だったようです。

暑い中、次男と次女を連れて伊豆の国市長瀬へ。黒系のアゲハ採集です。

行ってみてびっくり。昨年と比べやはり季節の進行はかなり早いようで、葉っぱの伸びは夏のよう。つつじはもう散っている株もありました。

目的種はといえば、ミヤマカラス♀ももうボロ、カラスまあまあ、ジャコウは昨年GW末に♂ピカピカだったのが♀も普通に飛んでる状況…ただ、昨年同時期にスレキレ欠けだったオナガアゲハだけはどういうわけか羽化したてと思われる翅の柔らかいような固体含め、全部ピッカピッカでした。

ミヤマカラス1メスを持ち帰り黄肌をホストに野外袋掛けで採卵を試みましたが失敗。「出涸らし」だったようです。


2013.4.5.(金)開幕

近場の普通種で、無理やり今シーズンを開幕させてしまいました。

長女の入学式記念日ラベル確保目的です。モンシロはもうすでにスレキレで、三島市周辺は昨年に比べ、約ひと月早いようです。これが低地性ゼフ発生にどう影響するのだろうか…。